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アルバイト・パートの方が競売を回避する方法

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ページ更新日:2026.08.28
もくじ
ここだけ読んでも大丈夫!
この記事でわかること
  • 競売回避(任意売却など)の成否は雇用形態で決まるわけではなく、アルバイトやパートでも手続きは可能です。
  • 競売を取り下げられる実質的な最終リミットは「開札期日の前日」ですが、買い手探しのため早急な対応が必須です。
  • 任意売却なら競売よりも高値で売却でき、残った借金も現在の収入に応じた無理のない分割返済にできる可能性があります。
  • 「家を残す」ことに固執せず、任意売却や生活保護などの公的支援を含めて生活再建を優先すべき場面が多くあります。
  • カードローンでローン返済を補填したり、ダブルワークで心身を削ったりしている場合は、家計が破綻する前に専門家へ相談することが重要です。

パート・アルバイトでも住宅ローンの競売回避ができる理由

競売回避の成否は不動産の価値で決まる

住宅ローンを組む際は「正社員であるか」「年収はいくらか」という個人の属性が厳しく審査されますが、競売を回避するための「任意売却」では、その審査基準がまったく異なります。

任意売却において債権者が重視するのは、「その不動産が市場でいくらで売れて、ローン残債をどれだけ多く回収できるか」という物件そのものの価値です。そのため、現在の雇用形態がアルバイトやパートであっても、不動産の価値さえ認められれば金融機関は任意売却の交渉に応じてくれます。雇用形態を理由に諦める必要はありません。

諦めて放置することのリスクと残酷な現実

「どうせ無理だから」と住宅ローンの滞納をそのまま放置していると、数か月後には分割で支払う権利(期限の利益)を失い、金融機関から数千万円のローン残高を「一括で返済しろ」と迫られます。これに応じられなければ機械的に競売手続きが進み、最終的には相場より大幅に安い金額で家を強制売却され、多額の借金だけが残ってしまいます。

滞納期間が長引くほど、任意売却をはじめとする競売回避の選択肢を検討する時間は失われていくため、問題から目を背けずに早急な対応が求められます。

住宅ローン滞納から競売に至る流れと、残されている時間的猶予

住宅ローンの滞納が3〜6か月ほど続くと、期限の利益を喪失し、保証会社による代位弁済(立て替え払い)や裁判所への申立てなどを経て、自宅に競売開始決定通知が届くのが一般的な流れです。

滞納が始まってから実際の「入札開始」までには、おおむね10か月前後の時間がかかります。つまり、競売開始決定通知が届いたからといって、その日のうちに家を追い出されるわけではありません。その期間内であれば、任意売却へ切り替えて強制的な退去を防ぐ余地が残されているため、できるだけ早い段階で専門家へ相談することが解決の鍵となります。

アルバイト・パートでもできる競売回避・取り下げの方法

「任意売却」で競売を取り下げ、一般市場に近い価格で売却する

収入回復の見込みが薄い場合、無理をして住宅ローンを維持し続けるよりも、任意売却へ切り替えて借金を整理したほうが良いケースが多々あります。

競売になると市場価格の6〜7割程度という安値で売却されてしまいますが、金融機関の同意を得て行う任意売却なら、一般の不動産市場に近い価格で高く売ることが期待できます。さらに、引っ越し時期や費用の融通について相談できる余地があるため、競売を避けながら前向きに生活を立て直す資金計画が立てやすくなります。

「リースバック」で住み続ける形を検討する

「子どもの学校を変えたくない」「高齢の親をすぐに引っ越しさせられない」といった事情から、リースバックを検討する人もいます。リースバックとは、自宅を不動産会社や投資家に売却したあと、そのまま賃貸として家賃を払いながら住み続ける方法です。

ただし、住宅ローンの支払いがなくなる代わりに家賃の支払いが発生するため、「今のパート収入で、数年後まで確実に家賃を払い続けられるのか」をシビアに判断する必要があります。無理に住み続けて再び家賃を滞納するより、早めに安い賃貸へ住み替えたほうが安全なケースも多い点に留意してください。

銀行への返済条件変更(リスケジュール)の相談

リスケジュールとは、金融機関に相談して住宅ローンの返済期間を延ばしたり、一時的に元金の支払いを据え置いて利息のみを支払う形にしたりすることで、当面の家計負担を軽くする方法です。滞納が本格化する前であれば、銀行が相談に応じやすくなります。

しかし、減額された分が免除されるわけではなく、返済期間が延びることで最終的な総支払額は増えることになります。また、すでに競売通知が届いている段階ではリスケジュールはほぼ認められないため、その場合は速やかに任意売却を検討すべきです。

目先の家への執着より
数年後の生活の安定を見据える

パートやアルバイトで働いている場合、会社の都合によるシフト減や勤務日数のカットで収入が大きく変動しやすく、住宅ローンの負担が突然重くのしかかるというリスクを常に抱えています。

その状態で「絶対に家を守る」と無理を続けると、生活費が足りずにカードローンへ手を出し、税金やマンションの管理費まで滞納し始めるなど、家計全体が完全に崩壊してしまうおそれがあります。

そのような状況に陥る前に、思い切って任意売却で家を手放し、家賃の安いアパートへ住み替えたほうが、結果として精神的にも経済的にも生活を立て直しやすいと言えます。

何よりも大切なのは、物理的な「家」を残すことではなく、その後の人生を家族とともに無理なく生きていくことです。視野を広く持ち、生活の安定を最優先に考えた選択をすることが重要です。

パート・アルバイト収入だけで住宅ローンが重くなる要因

シフト減少で返済が一気に苦しくなる

アルバイト・パートの収入は、自分の意志とは関係なく、シフトの増減や勤務先の手続きによって変動します。勤め先の業績悪化や景気変動によって労働時間が削られると、収入が激減し、これまでギリギリで回っていた住宅ローンの返済が突如として破綻する危険性があります。

扶養調整や勤務時間制限で、収入を増やしにくい

配偶者の扶養範囲内で働くことを前提としている場合、年収の壁(103万円や130万円など)を意識して勤務時間を制限している人も少なくありません。「ローン返済が厳しいからもっと働きたい」と思っても、扶養を外れることで社会保険料の負担などが発生し、結果的に手取りが減ってしまうジレンマを抱えているケースが目立ちます。

教育費や生活費の増加が家計を圧迫する

昨今の急激な物価上昇に加え、子どもの成長に伴う教育費や医療費などが重なると、住宅ローン以外の必須な支出が家計を圧迫していきます。とくに子育て世帯においては、「住宅ローンさえ払っていれば生活できる」という状態は長く続かず、いつか限界を迎える可能性が高いと言えます。

こんな状況なら、早めに競売回避へ動いたほうが安全

カードローンで生活費を補填しながら住宅ローンを払っている

住宅ローンを支払うためにカードローンや消費者金融で借金を重ねている場合、家計のバランスはすでに崩壊しています。いわゆる自転車操業の状態であり、住宅ローンだけでなく税金や管理費まで滞納し始める前に、一刻も早く専門家に相談して任意売却などの借金整理に踏み切るべき段階です。

「来月は払えるはず」と思いながら、滞納が数か月続いている

競売の手続きは、「もう少し様子を見よう」と現実逃避している間にも機械的に進んでいきます。とくに、金融機関からの督促状や裁判所からの通知が届いている場合は、すでに事態が深刻化しているサインです。開札日が近づくほど「高く売れるか」よりも「タイムリミットに間に合うか」という切羽詰まった状況になるため、即座に行動を起こす必要があります。

ダブルワークで身を粉にしても、生活が改善していない

メインのパートに加えて深夜のアルバイトを掛け持ちするなど、必死に働いて返済を続けている人もいます。しかし、労働時間だけが増えて肉体的・精神的に疲弊し、それでも生活のゆとりが一切生まれない場合は注意が必要です。心身を削りながら住宅ローンを維持しても長続きせず、体を壊してすべてを失うリスクがあるため、根本的な解決策を探るべきです。

「自分の収入が少ないから」と一人で抱え込んでいる

「私が非正規で収入が少ないから悪いんだ」「家族に心配や迷惑をかけたくない」と考え、誰にも相談できずに問題を一人で抱え込んでしまう人がいます。しかし、競売は待ってくれません。状況が取り返しがつかなくなる前に、客観的な視点を持つ専門家へ現状を打ち明け、解決の糸口を見つけることが何よりも重要です。

【タイムリミット】競売取り下げが可能な期限と失敗しないポイント

競売を完全に止められる最終期限は「開札期日の前日」まで

競売の申立ては、法律上、開札期日(落札者が決まる日)の前日までであれば取り下げることが可能です。しかし、これはあくまで理論上の話です。
任意売却によって競売を取り下げるには、物件の査定、買主探し、金融機関との売却価格の交渉、そして実際の売買契約と決済(お金の支払い)をすべて終わらせる必要があります。そのため、実務上は開札日の数ヶ月前から動き出さなければ間に合いません。競売開始決定通知を受け取ったら、猶予はないと考えて直ちに専門家へ相談することが重要です。

税金差し押さえが重なっている場合は役所との協議が必須

住宅ローンだけでなく、固定資産税や住民税などの税金を滞納して自治体から自宅を差し押さえられている場合、そのままでは任意売却を進めることができません。
売却代金の中から滞納税を全額納付する、あるいは分割納付の約束を取り付けるなどして、役所に差し押さえを解除してもらうための粘り強い交渉が必要になります。複数の債権者が絡むと調整に膨大な時間がかかるため、専門家のサポートが不可欠です。

※参照:札幌地方裁判所|競売申立ての取り下げについて

任意売却後の住宅ローン残債はどうなる?パート収入での返済方法

残ったローン(残債)は、無理のない分割返済になる

任意売却で家を高く売却しても、売却代金だけで住宅ローンを全額完済できずに借金(残債)が残るケースはよくあります。しかし、残った数百万円を「明日までに一括で払え」と迫られるわけではありません。
債権者に現在のパート収入や生活状況の厳しさを誠実に伝えれば、月に5,000円〜1万円程度といった無理のない分割返済に切り替えてもらえるケースが一般的です。

パート・アルバイト収入だけでは返済不能な場合の法的解決

少額の分割返済すら難しいほど生活が困窮している場合は、自己破産や個人再生といった法的な債務整理手続きを利用することも正当な解決策です。自己破産は裁判所に認められれば借金の返済義務が免除される手続きであり、収入が少ない非正規雇用でも利用が可能です。専門家の助言を受けながら、自身の状況に最も適した再出発の方法を選びましょう。

生活保護や公的支援制度を活用して生活を再建する

パート収入だけでは最低限度の生活を維持することが難しい場合、生活保護などの公的支援制度の利用をためらう必要はありません。
「持ち家があるから生活保護は受けられない」と自己判断しがちですが、資産価値の低い家や特定の条件を満たす場合は、家を保有したまま受給が認められるケースもあります。任意売却の検討と並行して、早い段階で福祉事務所へ相談し、今後の生活の基盤を確保することが大切です。

【状況別】アルバイト・パートの競売回避を進める際の注意点

ケース1:夫(元夫)や家族に秘密で競売手続きを止めたい場合

任意売却は通常の不動産売却と同じように市場へ売り出すため、競売のように裁判所のサイトに情報が公開されず、近所や家族に事情を知られにくいというメリットがあります。
ただし、配偶者や元配偶者が不動産の「共有名義人」になっている場合は、物件全体を売却するために必ず本人の署名や同意が必要になります。また、連帯保証人になっている場合も債権者から連絡がいく可能性があるため、完全に秘密のまま手続きを終えることが難しいケースも存在します。状況を正確に把握するため、早めに専門家へ相談して対応方法を相談しましょう。

ケース2:離婚後の母子家庭(シングルマザー)で生活費とローンが二重できつい場合

離婚後、子どもの生活費や教育費に加えて元夫名義(あるいは自身名義)の住宅ローン返済が重なり、家計が破綻するシングルマザーのケースは後を絶ちません。受け取るべき養育費が支払われていない場合は、公的な相談窓口を利用して相手方へ請求することも検討すべきです。
無理にローン返済を維持して生活が立ち行かなくなる前に、収入と支出を見直し、任意売却で住居費の負担をリセットして公的支援を受けやすい環境へ移る勇気を持つことが、結果的に子どもを守ることにつながります。

ケース3:パートの配偶者が共有名義や連帯保証人になっている場合

パート勤務の配偶者が自宅の共有名義人になっている場合、物件を任意売却するには夫婦双方の合意が必須です。また、連帯保証人になっている場合は、任意売却後に住宅ローンの残債が生じた際、配偶者に対しても返済が求められる可能性があります。
夫婦間での話し合いや同意の調整が進まなければ任意売却の手続きがストップし、その間にも競売手続きは容赦なく進んでしまいます。できるだけ早い段階で夫婦間の状況を共有し、専門家を交えて解決策を模索することが重要です。

アルバイト・パートの競売回避に関するよくある質問(FAQ)

Q. パート収入しかなく貯金もゼロですが、任意売却にかかる費用は事前に現金で払う必要がありますか?

任意売却を進めるにあたり、不動産会社へ支払う仲介手数料などの費用は、債権者の承諾を得たうえで「物件の売却代金の中から差し引いて精算する」ことが認められるのが一般的です。そのため、パート収入しかなくまとまった現金を用意するのが難しい状況でも、手出しの費用なしで任意売却を進められる可能性が十分にあります。安心して専門家へ相談してください。

Q. 裁判所から執行官が自宅の現地調査に来て写真を撮られましたが、今からでも競売を回避できますか?

執行官による現況調査(自宅訪問や写真撮影)が行われた後でも、開札期日の前日までであれば、任意売却によって競売を取り下げられる可能性は残されています。
ただし、現況調査が始まっている時点で競売手続きはかなり進行しており、残された時間はわずか数ヶ月しかありません。任意売却の買い手探しや債権者との交渉には時間がかかるため、1日でも早く競売回避の専門会社へ対応を依頼することが明暗を分けます。

Q. 任意売却をした後、新しい賃貸アパートの入居審査にパート・アルバイトでも通りますか?

パートやアルバイトであっても、賃貸住宅の入居審査に通る可能性は十分にあります。「非正規だから部屋が借りられない」と悲観する必要はありません。
ただし、住宅ローンを滞納していると信用情報(ブラックリスト)に記録が残るため、信販系の家賃保証会社を利用する物件の審査には通りにくくなります。その場合は、独自の審査基準を持つ独立系の保証会社を利用できる物件を選ぶことで解決できます。任意売却を依頼する専門会社に、住み替え先の部屋探しまでサポートしてもらうのが最も確実な方法です。

まとめ|アルバイト・
パートでも、
競売回避を検討できる
余地はあります

アルバイト・パートだからといって、競売回避ができないわけではありません。

ただ、収入が不安定な状態で住宅ローンを維持し続けるのが難しい場面もあります。

その場合は、「家を残す」ことだけにこだわるより、任意売却や住み替えへ切り替えた方が、生活を立て直しやすいこともあります。

任意売却、リースバック、公的支援、生活保護申請。
状況によって、整理すべき優先順位は変わります。

「アルバイト・パートだから無理」と決めつける前に、まずは今の状況を整理してみてください。

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