- ご相談者:真鍋さん(仮名)・50代・ご主人と犬3匹で暮らす
- 当時の状況:コロナ後の不調で約1年働けず、複数の借入と税金滞納が重なって競売が開札直前まで進んでいた
- 抱えていた悩み:借入先や残額の全体像が整理しきれず、今の家も手放したくなかった
- リスタート・峯元さんが行ったこと:債権者・住宅ローン・横浜市の滞納を同時に整理し、住み続けられる形で調整
- 結果:開札直前で競売を回避し、今の住まいで生活を立て直す土台を確保した
体調を崩して働けなくなったことが、住まいの問題につながった
真鍋さん(仮名)は50代の女性です。再婚したご主人と犬3匹で暮らしていました。
もともと働いていましたが、コロナにかかったあと体調が戻らず、持病の影響もあって約1年ほど十分に働けない状態が続いていました。医療費の負担も重なり、生活費や返済に回せる余力は少しずつ失われていきます。
大きかったのは、収入が一気になくなったことより、「働けない期間が長引いたこと」で家計全体が崩れた点です。
借金の問題は、本人の中でも整理しきれなくなっていた
このケースでは、申立てをしてきたSMBCの債務だけが問題ではありませんでした。
住宅ローン、他の借入、税金の滞納もあり、全体ではかなりの金額になっていたと見られます。過去に弁護士を入れて債務整理を進めた時期もありましたが、支払いが一度遅れたことで打ち切りに。その後は別の弁護士にも受けてもらえず、債権譲渡も重なって、どこに何をいくら払うべきかが本人の中でも見えにくくなっていました。
借入先が増えるほど、1件ずつ対応するだけでは足りません。全体像を把握できない状態そのものが、動けなくなる原因になっていた案件です。
時間がない中で必要だったのは、まず交通整理だった
相談が入った時点で、すでに競売はかなり進んでいました。取材おこしでも、入札は過ぎており開札直前のかなり厳しい段階だったことが語られています。
しかも調整相手は一つではありません。競売を申し立てたSMBC、住宅ローン、さらに横浜市の税金まで含めて動かす必要がありました。
この段階で最初に必要だったのは、売るか住み続けるかを決めることではなく、どこに何が残っていて、何から片づけるべきかを整理することでした。
住み続けたい理由も、単なる金銭問題ではなかった
真鍋さんは、ただ引っ越しを嫌がっていたわけではありません。
再婚や家族関係の事情があり、住まいを変えることで周囲に状況が伝わることへの抵抗感も強かったようです。犬がいることもありましたが、それ以上に、このマンション自体への愛着や、今の生活圏を手放したくない気持ちが大きかったと考えられます。
リースバックは条件面だけ見れば有利な方法ではありません。それでも、「ここに住み続けたい」という本人の意思がはっきりしていたため、その希望を前提に調整が進められました。
開札直前で競売を止め、生活を立て直す土台をつくった
最終的には、リスタートが買主となる形で競売を回避しました。
重要だったのは、家を残したことだけではありません。複数に分かれていた債務や税金の整理を進め、これ以上状況が悪化しないよう一度止血したことです。
この案件は、「高く売る」「有利な条件で売る」という話ではなく、生活と債務の両方を同時に整理して、まず立て直せる状態に戻すことが優先された事例でした。
情報が多すぎて動けない時ほど、第三者の整理が必要になる
借金の相談というと、返済額や年収の話に絞られがちです。ただ実際には、体調、仕事、家族関係、住み替え、税金などが絡み合っているケースも少なくありません。
真鍋さんのケースも、単純な資金不足ではなく、問題が多方面に広がりすぎて本人の中で整理できなくなっていた状態でした。
こうしたケースでは、本人に「もっと早く動けばよかった」と求めるより、今ある問題をどう分解し、どこから手をつけるかを一緒に決めることのほうが現実的です。


このケースでは、借金の金額そのものも大きかったですが、それ以上に問題が複数に分かれていたことが難しさでした。
申立てをしてきた債権者だけでなく、住宅ローンや税金の滞納もあり、本人の中でも全体像が整理できなくなっていました。こうなると、何から手をつけるべきかが分からず、動けなくなります。
こういう時に必要なのは、気合いや根性ではなく、状況を一度整理して優先順位をつけることです。
今回は時間もほとんど残っていませんでしたが、住み続けたいという希望が明確だったので、そこを軸に交通整理を進めました。住まいの問題は、不動産だけではなく生活全体の整理として見ないと解決しないことがあります。