- ご相談者:73歳女性・無職
- 当時の状況:勤務先の不動産会社が離散し、収入が途絶えた後、貯金を切り崩して生活。借り入れも増え、競売申立てに至りました
- 不安だったこと:年金だけでは新しい賃貸を借りるのが難しく、近所に事情を知られることにも強い抵抗
- リスタート・峯元さんが行ったこと:債権額の整理、競売取り下げの調整、リースバックの提案、住み続けられる家賃設定での対応
- 結果:短期間で競売を取り下げ、今の住まいに住み続けられる形を整えることができました
競売回避なら


収入が途絶え、借り入れが増え、競売申立てに至った
水野さん(仮名)は73歳の女性です。
長く不動産会社で事務の仕事をしていましたが、勤め先の会社は社長が亡くなったことで離散。そこから収入がなくなり、しばらくは貯金を切り崩して生活していたものの、やがて借り入れに頼らざるを得ない状況になっていきました。
ご相談時には無職で、収入は2か月に1回18万円の年金のみ。書類はある程度整理されていた一方、支払えていない光熱費の請求書や借入関係の書類も残っており、生活の苦しさがそのまま積み重なっている状態でした。
近所に知られたくない気持ちが強く、精神的にも追い込まれ…
水野さんは、これから業者が何人も来ること自体に強い嫌悪感を抱いていました。
相談を受けたリスタートが訪問お断りのシールを提案しても、「近所に売却するのではと思われるのが嫌だ」と拒んでいたほどで、周囲に事情を知られたくない思いが強かったことがうかがえます。本人の口から、追い詰められた気持ちをにじませる発言も出ていました。
リスタートは、まず競売取り下げに必要な整理から開始
この案件では、時間がありませんでした。
初回訪問は2026年1月13日、契約は1月23日、決済は1月28日。約2週間で競売取り下げまで進める必要がありました。
リスタートは、まず債権者や滞納の状況を整理するところから着手しました。競売の直接の原因となっていた借り入れに加え、ほかの債務や滞納も含めて全体を整理しながら、短期間で手続きを進行。早い段階で競売取り下げまでつなげています。
売却して終わりではなく、住み続けられる形を優先
水野さんのケースでは、単純に売却して転居する選択肢が現実的ではありませんでした。
73歳で無職、収入は年金のみ。新たな賃貸物件を借りること自体が難しく、仮に借りられたとしても、その後の家賃負担を考えると安心して暮らせる状況ではなかったためです。
そこでリスタートは、自社が買主となるリースバックを提案。さらに、住み続けられるよう低い家賃設定で受け止める形をとりました。利益を優先した取引ではなく、「このまま住まいを失わせないためにどうするか」を優先して組み立てた案件です。
生活保護の申請サポートも提案したが、本人は強く拒否
生活を立て直すうえでは、生活保護の活用も現実的な選択肢でした。
リスタート側でも生活保護の申請サポートを提案していましたが、水野さんは兄弟に知られることへの抵抗が強く、受給には至りませんでした。今後さらに生活が厳しくなった場合には申請も視野に入れながら、継続して声をかけていく必要があるケースだと考えられます。
競売を取り下げ、今の住まいで暮らしを続けられる状態に
最終的に、水野さんの案件はリースバックでまとまり、競売は取り下げとなりました。
高齢・無職・年金生活という状況では、住み替えを前提にした解決はかえって生活を不安定にするおそれがあります。この事例では、競売を止めることと、その後も暮らしを続けられることの両方を同時に整えた点に大きな意味があります。
このケースでは、競売を止めるだけでは足りませんでした。高齢で無職、年金収入のみという状況では、新しい賃貸を借りることも、その後の家賃を払い続けることも簡単ではなかったからです。
そこで、債務や滞納の状況を整理しながら競売取り下げを進め、住み続けられる形としてリースバックを組み立てました。売却して終わりではなく、その後も生活が続くかどうかまで見て判断する必要があると感じました。