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競売開始決定通知が届いたらどうなる?今後の流れと「今」できること

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ページ更新日:2026.07.10
もくじ
ここだけ読んでも大丈夫!
この記事でわかること
  • 通知の意味:「あなたの家を売却するための法的な手続きがスタートした」という裁判所からの合図です。
  • 今後の流れ:家の状態を調べる現況調査が行われた後、インターネット等であなたの物件情報が公開され、入札へと進みます。
  • 今すべきこと:そのままにしておくと手続きは進んでしまうため、一人で悩まずに専門家に今の状況を専門家に確認してもらうことが解決への第一歩となります。

競売開始決定通知とは?

裁判所から見慣れない書類が届き、「すぐに家を追い出されてしまうのでは」と不安を感じている方も多いはずです。
まずは落ち着いて、この通知が何を意味しているのかを整理していきましょう。

競売開始決定通知書とは、住宅ローンの債権者(金融機関や保証会社など)の申し立てにより、裁判所が不動産を競売にかける手続きを開始したことを知らせる書類です。
この書類が届いたということは、法的に不動産が差し押さえの状態にあることを意味します。

通知が届くまでの一般的な流れ

多くの場合、ある日突然この通知が届くわけではなく、以下のような段階を経て送られてきます。

ローンを滞納し始めてから、おおむね3〜6ヶ月程度の期間を経てこの通知が届くケースが一般的です。つまり、通知が届いた時点ですでに事態は進行している状態と言えます。

通知が届いた後、あなたの家はどうなる?

通知が届いたからといって、今日明日にすぐ家を出なければならないわけではありません。しかし、裁判所の手続きは確実に次のステップへと進んでいきます。

ステップ1:裁判所での手続きが進む

通知の後、裁判所は競売を行うために必要な法的な準備を淡々と進めていきます。
対象となる不動産の権利関係や誰が住んでいるかといった状況が書類上で整理される期間です。この段階になると、個人の事情による猶予などは認められにくくなります。

ステップ2:執行官による現況調査

通知から約1〜2ヶ月が経過すると、裁判所が選任した執行官と不動産鑑定士が自宅を訪問し、家の状態を調べる現況調査を行います。
家の中や外観を確認して写真を撮り、住んでいる人に状況を質問します。これは裁判所の手続きとして行われるため、調査を断ることはできません。

見知らぬ人が家の中を調べ、写真を撮っていく様子を見るのは、精神的にもつらい時間になります。それに加えて、ここで集められた調査データが後にネット等で公開される物件情報となるため、心理的な負担がさらに大きくなります。

ステップ3:家の情報が公開される

調査が終わると、その結果をもとに不動産の詳細資料が作成され、裁判所のサイト(BITなど)で一般に公開されます。
家の間取りや写真、築年数などの情報が誰でも見られる状態になるため、近隣住民や知人に事情を知られてしまうリスクが高まります。プライバシーが公開されるプレッシャーを感じやすい時期です。

ステップ4:入札が始まり購入者が決まる(開札)

物件情報が公開された後、一定の入札期間が設けられ、購入希望者が金額を提示します。
期間終了後に裁判所で開札が行われ、一番高い金額をつけた人が落札者として決まります。一度落札者が決まってしまうと、後から競売を取り下げることは非常に難しくなります。そのため、競売を止めて任意売却に切り替えるには、原則としてこの開札日の前日までに行動を起こす必要があります。

ステップ5:強制的な退去(明け渡し)

落札者が裁判所に代金を納付した時点で、家の所有権は落札者へと移ります。
この段階になると、元の所有者は家を退去しなければなりません。もし退去に応じない場合、落札者は裁判所の手続きを経て、最終的には執行官によって強制的に退去を求めることができます。それまでに新しい住まいを確保しておく必要が出てきます。

競売開始決定通知をそのまま放置してしまうとどうなる?

「見たくない」「どうしていいかわからない」と、通知をそのままにしてしまいたくなる方は少なくありません。
しかし、何もしないままでいても裁判所の手続きは自動的に進み、最終的には以下のような事態を招くことになります。

放置することは、競売をストップさせるチャンスや少しでも有利な条件で再出発する選択肢を自ら手放してしまうことに繋がります。

気づいた時には「もう強制的に家を出ていくしかない」という手遅れの状況にならないよう、通知が届いてからなるべく早い段階で次の一手を打つことが大切です。

競売開始決定通知が届いたら、どう対処すればいい?

対処法1:競売をストップして任意売却に切り替える

任意売却とは、競売の手続きが進んでいる最中に、債権者(金融機関など)の合意を得て、通常の不動産売買に近い形で家を売却する方法です。
競売を一時的にストップさせられるだけでなく、競売よりも市場価格に近い価格で売却できる可能性が高まります。

また、引越し費用の一部を捻出するための交渉の余地があるなど、精神的な負担を和らげやすい点が特徴です。これは、今後の生活を少しでも安定させるための現実的な選択肢となります。

対処法2:専門家に状況を相談する

裁判所から届く書類には専門用語が多く、法律の知識がない状態で一人で金融機関と交渉を行うのは非常に負担が大きくなります。
競売や任意売却に詳しい専門家に間に入ってもらうことで、債権者との複雑な交渉をスムーズに進めやすくなります。これからの道筋を一緒に考えてくれる専門家は、現状を整理し、負担を減らすための心強い存在となります。

競売開始決定通知のほかに注意すべき書類

住宅ローンの滞納が続くと、競売の通知以外にもいくつか重要な書類が届くことがあります。

期限の利益喪失通知書

住宅ローンを毎月分割で支払う権利(期限の利益)がなくなったことを知らせる書類です。
この通知が届くと、残っているローン全額を一括で返済するよう求められます。これが届いたということは、金融機関側が法的措置へ移行する準備に入ったサインと言えます。

代位弁済通知

銀行に代わって、保証会社がローンの残額を一括で立て替えて支払った(代位弁済した)ことを知らせる通知です。
これにより、窓口が銀行から保証会社(または債権回収会社)へと変わります。保証会社は回収手続きを専門としているため、ここから競売への申し立てが進む可能性が高くなります。

差押通知書

この通知が届くと、不動産の登記簿に「差し押さえ」が記録されます。
この状態になると、自分の判断だけで家を売ったり、担保に入れたりすることはできなくなります。自由に家を扱う権利が制限され、競売の手続きが進み始めたことを意味します。

通知が届いた今、
「考えなくていいこと」と「考えるべきこと」

心身のエネルギーを消耗しないためにも、今は以下のことは一旦横に置いておきましょう。

今は考えなくていいこと

・なぜここまで来てしまったのか
今は過去を振り返る時間ではありません。悔やんでも時間は戻らないため、今は「これからどうするか」だけに集中しましょう。

・誰が悪かったのか
不況、病気、離婚など、ローンが払えなくなる事情はさまざまです。責任の整理は後からでもできます。誰かのせいにするよりも、これからの生活を守る方が大切です。

・最終的にお金がいくら残るのか
家がいくらで売れるかが決まるまでは、正確な金額はわかりません。不安な数字を追いかけるよりも、まずは「安全な場所を確保する」ことを優先しましょう。

今、整理すべきなのはこの3点だけです

視界をクリアにするために、以下の3点だけを確認してみてください。

1. 届いた書類の確認
裁判所からどんな名前の書類が届いているか、今一度確認してみましょう。通知が届いた直後なのか、入札の前なのか、現在地によって取れる選択肢が変わってきます

2. 住宅ローンの状況
どこの金融機関から借りているか、名義は誰か、連帯保証人はいるか、ペアローン(共同名義)かどうかを確認しましょう。

3. 今後の生活をどう守るか
家だけでなく、生活全体を考える必要があります。”一番守りたい”ものは何でしょうか?
住む場所、仕事、子どもの環境など、優先したいことをイメージしてみましょう。今はかっちりと決めなくても大丈夫です。

一人で抱え込まず、まずは状況の「確認」を

「専門家に相談する=すぐさま家をどうするか決断する」ということではありません。
まずは、現在の状況を整理し、まだ取れる選択肢が残されているかどうかを確認する。それが、生活を立て直すための最初の一歩となります。

一人で悩んでいるうちに時間が過ぎてしまうと、選べる道は少しずつ減ってしまいます。客観的な視点を取り入れることで、回避に向けた解決策が少しずつ見えてくるはずです。手遅れになる前に、まずは専門家へ現状を共有することから始めてみてください。

相談は、決断ではなく「確認」なんです

「相談したら、すぐにどうするか決めないといけない」と不安に思われるかもしれません。

でも実際は、今の状況を一緒に整理して、まだどんな選択肢が残されているかを探すところから始まります。
大きな決断は、少し心が落ち着いてからで大丈夫です。

迷っている間に今の状況だけでも確認し、整理しておくことが、あとで後悔しないための第一歩になります。

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