- ご相談者:安田さん(仮名)・60代・エンジニアとして勤務
- 当時の状況:収入はあるものの支出管理が崩れ、住宅ローン滞納が発生
- 抱えていた悩み:すぐに引っ越す余裕がなく、室内には荷物も多く残っている状態
- リスタート・峯元さんが行ったこと:職場での書類対応、荷物が残ったままでの買取、引き渡し猶予を設けたうえで競売取下げまでを進めました
- 結果:退去を急がせることなく、次の住まいを探す時間を確保しながら競売を回避できた
競売回避なら


収入はあるのに、支払いが崩れていった背景
安田さん(仮名)は、大手企業の子会社に所属するエンジニアです。
退職後も再雇用という形で勤務を続けており、都内の企業に常駐してシステム管理の業務に20年以上携わってきました。
業務内容は変わっていないものの、再雇用への切り替えにより給与は減少。
会社に入る報酬は変わらない一方で、手取りは月30万円弱という状況でした。過去には残業代未払いの問題があり、後からまとめて支払われた経緯もあり、待遇について会社に意見を伝えたこともありましたが、状況は大きく変わりませんでした。
一定の収入はあるものの、納得感のない状態が続いた結果、支出管理が崩れ、住宅ローンや各種支払いに遅れが出るようになっていきました。
支払いの遅れだけでなく、生活自体が崩れていた
安田さんの状況は、住宅ローンだけの問題ではありませんでした。
税金については一部をまとめて支払っていたものの、全体が整理されているかは本人も把握できていない状態。
管理費についても滞納があると考えられましたが、書類が見当たらず、正確な状況が分からないままでした。
さらに、室内は足の踏み場がないほど物が溜まった状態で、生活環境自体が大きく崩れていました。
預金はほとんどなく、携帯料金の支払いも滞り、回線が止まることもあったため、連絡手段の維持すら難しい状況で、
実際にリスタートで携帯費用の立て替えを行ったことも。こうした状態では、届いている書類を確認することも、優先順位をつけて対応することも難しくなります。
結果として、支払いの遅れが重なり、競売の手続きが進行していきました。
問題は「お金」よりも状況が見えていないことだった
このケースで大きかったのは、収入の有無ではなく、状況が整理されていなかった点です。どの段階まで進んでいるのか、あとどれくらい時間が残っているのか。
それが分からないままでは、判断のしようがありません。
結果として、対応の優先順位をつけられず、動けない状態が続いていました。
リスタートは、生活の立て直しを前提に対応
このケースでは、単に不動産の手続きを進めるだけでは解決になりません。
まず必要だったのは、現在の生活状況を踏まえて「どこまで対応できるか」を見極めることでした。リスタートは、競売の進行状況と並行して、室内の状態や生活状況も含めて整理。
不用品についてはそのままで対応できる形とし、片付けの負担をかけずに進めています。
また、約3か月の引き渡し猶予を確保し、引っ越しに必要な時間と費用も含めて調整しました。最終的にはリスタートが物件を買い取り、手続きと生活の両方を維持できる形で着地しています。
限られた時間の中で、現実的な出口を選ぶ
すでに手続きが進行している状況では、すべての選択肢が残っているわけではありません。そのため、安田さんの状況に合わせて、時間的に間に合う方法に絞って検討。
理想ではなく、現実的に実行できるかどうかを基準に判断を行いました。
進行状況に応じて選択肢を切り替えることが、結果につながっています。
収入があることと、維持できることは別の問題
住宅ローンの問題は、収入があれば解決するとは限りません。
支出とのバランスや、判断のタイミングによって状況は大きく変わります。
安田さんのケースでは、途中からの対応になりましたが、状況を整理したことで現実的な選択が可能になりました。早い段階で状況を把握していれば、取れる選択肢はさらに広がっていた可能性もあります。
このケースでは、収入自体はある状態でしたが、状況の整理ができていないまま時間が経過していました。
競売の手続きは段階ごとにできることが変わります。
早い段階であれば選択肢は広く、進行してからでは対応できる範囲が限られてきます。
今回は途中からの対応となりましたが、現状を把握し、優先順位を整理することで判断できる状態をつくりました。重要なのは、状況が分からない段階でも一度整理することです。
それだけで、取れる対応が変わるケースは少なくありません。