- 「家を失いそう」と感じる今が、精神的に一番つらい時期です。
- 明日すぐに住む場所がなくなるわけではなく、通知から6か月~10か月程度の期間があります。
- 家を失うことは「失敗」ではなく、「今の重荷を下ろす作業」に過ぎません。
- 段階ごとにやるべきことが整理されれば、漠然とした不安は消えていきます。
- 専門家に状況を話すだけでも、不安は軽くなるはずです。
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「家を失うかもしれない」と感じたとき、多くの方は頭の中で一気に先のことまで考えてしまいます。 でも実際には、急にすべてが決まるわけではありません。
競売にも段階があり、その間に考えられること、まだ間に合うことがあります。 まずは不安を大きいまま抱えるのではなく、今どこにいるのかを知ることが大事です。
NHKニュース7/クローズアップ現代(NHK)/報道ステーション(テレビ朝日系)
住宅ローンが返せないときは早めの相談が最重要
滞納前なら選べる対処法が多い
住宅ローンの返済を滞納する前であれば、さまざまな対処方法が考えられます。例えば家計の支出を改善する、共働きを検討して収入増加を図る、銀行に相談する、病気の療養のために収入が減少する場合には保険の適用の有無を確認する、住宅ローンの借り換えを検討するなどの方法があります。大切なのは「滞納する前に早めに対処を行う」という点です。
放置すると競売や差し押さえにつながる
住宅ローンを滞納し、放置してしまうと家の競売や差し押さえにつながります。競売が決定すると、裁判所から競売開始決定通知書が届きます。一般的には滞納から10ヶ月程度経過した頃に通知が届きます。
まず相談すべき相手は金融機関・専門家・不動産会社
もし自宅が競売にかけられると、自宅の所有権を失い立ち退かなければならなくなります。そのような状況を避けるためにも、ローンの支払いが厳しくなりそうであれば、まずは金融機関や専門家、不動産会社への相談を行います。
住宅ローンが返せないとどうなる?
1ヶ月目:督促や催告が届く
住宅ローンを滞納すると、はじめに金融機関から督促状が届きます。督促状は数回届きますが、無視した場合には催告書が届きます。さらに滞納を続けると催告書と呼ばれる書類が届きます。催告書とは、「今後も滞納が続くのであれば、金融機関が法的手段を取る」ことを通知するものです。内容証明で郵送されるため、「書類が届いていない」という主張はできません。
2〜3ヶ月目:信用情報に影響する可能性がある
滞納を続けた場合、信用情報に「異動情報」が登録される可能性があります。この登録が行われると、ローンの審査に通りにくい、クレジットカードが作成できないなどさまざまな影響が出てきます。
3〜6ヶ月目:期限の利益を喪失し一括請求される
催告書が届いた後も滞納を続けた場合、期限の利益を喪失し、ローンの一括返済が求められます。「期限の利益」とは、ローンを少しずつ返せば良いという利益のことです。この期限の利益を喪失すると、一括での返済を求められます。
代位弁済後:保証会社・債権者から請求される
期限の利益を喪失すると、まず保証会社から銀行に一括返済が行われます。このように、保証会社が代わりで返済を行うことを「代位弁済」といいます。代位弁済が行われた後は、債権者の地位が銀行から保証会社に移転し、その後は保証会社から請求が行われます。
最終的に競売・差し押さえに進む
さらに滞納を続けた場合には、保証会社が抵当権を実行します。こうなると、担保となる住宅は競売にかけられ、差し押さえが行われます。この状態になると、そのまま自宅に住み続けることは難しくなります。
住宅ローンが返せない主な原因
住宅ローンの返済が難しくなる原因にはさまざまなものがあります。それぞれの原因により、取れる選択肢が変わってきます。ここでは、どのような選択肢が考えられるのかを解説していきます。
病気・うつ病・ケガ
本人が病気やうつ病、ケガなどで休職をしたり、仕事を辞めざるを得なくなったりすることによって、返済が困難になるケースもあります。この場合はまず金融機関に返済条件の見直し(リスケジュール)について相談をしてみてください。
また、ローンの借入時に加入した団体信用生命保険が適用できる可能性もあるため、保険の契約内容を確認します。
失業・転職
収入に対する借入額が適正だったとしても、会社の倒産やリストラ、転職などによって収入が減少し、住宅ローンが支払えなくなってしまう可能性も考えられます。もし再就職の見込みがあれば、金融機関に返済条件の見直しを相談するという選択肢がありますが、もし長期化する場合には売却を検討する必要が出てきます。
収入減・残業減
努めている会社の業績が悪化して収入が減少する、残業が減ったことで収入が減ってしまい、住宅ローンの返済が厳しくなることもあります。このケースでは、家計の改善を図る、借換えを行うといった方法が有効です。
離婚
離婚により住宅ローンが払えなくなるケースもあります。この場合には、家の名義や連帯保証人の確認が必要です。もしローンの完済が難しそうであれば、任意売却が選択肢として出てくることも考えられます。
自営業の業績悪化
自営業を営んでおり、何らかの理由により業績が悪化してしまい返済が難しくなるといったケースです。この場合、売上回復の見込みを銀行が確認し、もし回復が難しいと判断された場合には任意売却の検討が必要になる可能性もあります。
借入額が多すぎた
収入に対し、無理して住宅ローンを組んでしまうと、途中で住宅ローンを支払えない状況に陥ることも考えられます。この場合には、家計改善を行っても解決が難しいケースが多いため、住み替えや任意売却も視野に入れて検討します。
滞納前にできる対処法
家計と支出を見直す
返済が厳しくなってきたと感じたら、まずは家計と支出の見直しを行ってください。家計の中で削減できる出費があれば、その分を減らして住宅ローン返済に回せます。また共働きや副業などを検討し、収入を増やすのもひとつの手です。
金融機関に返済計画の見直しを相談する
返済に対して不安を感じた場合、金融機関に相談して返済計画の見直しを行う、という方法が考えられます。例えばボーナス払いを併用しているものの、会社の業績悪化によりボーナスが出なかった時などに、ボーナス返済の停止や見直しを行うなどの方法があります。ただしボーナス返済の停止や見直しを行った場合、減額した分は将来的に支払う必要があるため、返済期間延長など他の方法と組み合わせることが一般的です。
リスケジュール・返済猶予を検討する
金融機関に相談すると、返済猶予と呼ばれる方法を提示されることもあります。これは返済の全てを猶予してもらえるのではなく、元本の返済が猶予されて金利のみを返済する方法です。ただし元本返済の猶予期間は1年となっており、期間限定の猶予となりますので、その先の返済目処が見込めない場合や猶予は難しいといえます。
返済期間の延長や毎月の返済額軽減を相談する
金融機関に対して返済期間そのものの延長や、一定期間のみ毎月の返済額を減らせるか相談する方法も考えられます。返済額の軽減を行う場合、例えば1年間だけ月々10万円の返済を7万円にするといった調整が行われます。ただし返済額を減らした分は、後から返済額を増やすなどして埋め合わせを行う必要があります。
借り換えで金利や返済額を下げられないか確認する
住宅ローンの借り換えにより、金利や返済額の引き下げができないかを確認するという方法もあります。もし借り換えにより金利が低くなれば、毎月の返済額を抑えられます。ただし、借り換えを行う際には諸費用が発生する点に注意が必要です。
団体信用生命保険が使えるか確認する
病気の療養などにより支払いが困難になったケースでは、団体信用生命保険の内容を確認してください。条件によっては、疾病時にも保険が適用できるケースもあります。団体信用生命保険は住宅ローンの借入時に加入するため、どのような内容か改めて確認することが大切です。
すでに滞納している場合の対処法
督促状や催告書を無視しない
住宅ローンの返済を滞納すると、金融機関から督促状や催告書が届きます。これらを無視したままでいると、期限の利益を喪失するためローンの一括返済を求められる可能性が考えられます。さらに滞納が長期化すると自宅が競売にかけられることになりますので、督促状や催告書は無視せずに内容を確認の上、すぐに対応してください。
金融機関・保証会社に連絡する
すでに滞納している場合にも、借入先の金融機関への相談を行います。誠実に事情を説明することによって、返済期間の延長や一定期間利息のみの支払いとするなど、リスケジュール(条件変更)に応じてもらえる可能性が考えられます。
任意売却を検討する
今後、ローン返済の目処が立たないのであれば、任意売却という選択肢もあります。任意売却とは、金融機関から合意を得た上で、競売前に一般市場で自宅を売却する方法であり、競売よりも相場に近い価格で売却できる可能性が高いです。また売却代金から引越し費用を捻出できるケースもあるため、再出発しやすくなります。
リースバックで住み続ける方法を検討する
自宅を手放さざるを得ないものの、そのまま住み続けたいといった希望がある場合には、リースバックを検討してください。これは、不動産会社などの第三者に自宅を売却してローンを精算した上で買主と賃貸借契約を締結し、毎月の家賃を支払いながら、これまで住んでいた家に住み続けるという方法です。
個人再生・自己破産など債務整理を検討する
ローンの返済が困難な場合には、債務整理を検討することになります。債務整理には種類があり、裁判所の手続きにより元本を減額する「個人再生」、債権者との直接交渉により利息カットや支払い方法なの変更などについて合意した上で負担を軽減する「任意整理」などがあります。
ローンの返済が困難になった場合、「誰かのせい」にしたとしても状況は変わりません。そして、先々のことを考えて「家を失うかもしれない」と不安を感じるかもしれませんが、その想像がすぐに現実になるわけではありません。このように、不安に感じている時こそ、1日も早く専門家に相談するべきです。
任意売却とは?競売を避けたい人の選択肢
任意売却の仕組み
住宅ローンを組んで家を購入する場合には、その家に対して抵当権の設定が行われます。そして、その家を売却するにはローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。この点から、通常ローンが残っている家の売却はできないということになりますが、任意売却は抵当権の抹消を行わずに抵当権が残っている状態で売却することを意味します。そのため、任意売却を行うには金融機関からの承諾が必要になります。
任意売却のメリット
任意売却を選択した場合、競売よりも高値での売却ができる可能性がある点や、売却後にローンが残ったとしても現実的な返済プランのもとで返済していける点などがメリットとして挙げられます。また、通常の不動産売却を行う際と同じ方法で売りに出されるため、近隣に「ローンを滞納した」という事情を知られにくいといったように、プライバシーを守れる点もメリットです。
任意売却のデメリット・注意点
任意売却を行うということは、ローンを滞納したということでもあり、信用情報に登録が行われます。また、金融機関などすべての債権者や連帯保証人の同意が必要である点、競売までの限られた時間で購入希望者を見つける必要がありますので、あまり良くない条件で手放さざるを得なくなる可能性も考えられる点などが注意点です。
任意売却と競売の違い
競売では、売却金額は相場よりも安い価格となることや、退去日などの融通が利かないといった面があります。
対して任意売却では、一般市場での売却活動を行うために相場に近い価格での売却が期待できます。また、引越し時期を交渉する、売却代金から引越し費用を確保してもらえる可能性があるなど、さまざまな面での違いが見られます。
任意売却後にローン残高が残る場合の対応
任意売却をしてもローンが残る場合には、引き続き返済を続けていくことになります。ただ金融機関と協議し、無理のない範囲での分割払いに再設定を行ってもらえることが一般的です。
家に住み続けたい場合の選択肢
リースバック
リースバックとは自宅を売却した後、買主と賃貸契約を結ぶことによって、自宅を売却した後も賃貸として住み続ける仕組みです。住み慣れた家に継続して住める、引っ越しが不要などのメリットがある反面、売却価格が相場価格よりも安くなる点や家賃の支払いが発生するなどのデメリットがあります。
親族間売買
不動産の親族間売買は、親子・兄弟姉妹・おじやおばなどの親族の間で不動産の売買を行う取引を指します。よく知る相手との売買ができる点や、引き渡し時期などの取引条件を柔軟に設定できるなどのメリットがあるものの、適正価格での取引を行う必要があります。
個人再生の住宅ローン特則
個人再生の「住宅ローン特則(住宅資金特別条項)」は、住宅ローンを個人再生手続きの対象から除外し、住宅ローンを従来通り返済し続けることによってマイホームを残す方法です。ただし、住宅ローン特則を利用するための要件を満たす必要がある点に注意が必要です。
住宅ローンが返せないときにやってはいけないこと
督促を放置する
住宅ローンの返済が困難だからといって、金融機関から督促状などが届いた時に何も対応せずに放置するのは避けなければなりません。督促を放置し、滞納を続けていると最終的に自宅が競売にかけられてしまうことになります。
カードローンや消費者金融で一時的に補填する
住宅ローンの返済のために、カードローンや消費者金融から借金をするのは避けてください。これは、一時的に返済ができたとしても、結果として借金が増えていき、多重債務に陥る可能性があるためです。
税金や管理費の滞納を放置する
固定資産税などの税金や管理費などを滞納し、そのまま放置する行動もNGです。特に税金を滞納すると、役所から給与や預金などを差し押さえられる可能性も考えられます。
相談せずに自己判断で売却を進める
家の売却額よりもローン残高が上回る「オーバーローン」の状態になっている場合には、金融機関の許可なく勝手に家の売却を行うことはできません。また通常の不動産売却と任意売却では勝手が違うため、任意売却を取り扱っている不動産会社などに相談をして進めることが大切です。
競売開始決定後まで先延ばしにする
滞納を続け、競売開始決定通知が届くまで対応を先延ばしにした場合、入札が始まり結果的に強制退去することになります。競売開始決定通知が届いた後でも、開札期日の前日(または金融機関が決定する期日)までであれば任意売却への切り替えが可能です。ただし残された時間は非常に短くなるため、急いで対応する必要があります。
状況別に見るおすすめの相談先
まだ滞納していない場合
「今後の返済が厳しくなりそう」などまだ滞納前であれば、借入をしている金融機関に相談します。例えば、返済期間の延長や一定期間のみ月々の返済額を減額するなどの対応について相談に乗ってくれます。
すでに数ヶ月滞納している場合
数ヶ月滞納をしているのであれば、督促状や催告書が届いていると考えられます。支払いが厳しいのであれば、督促状・催告書を受け取った時点で金融機関に相談します。また任意売却を選択する場合には、任意売却に対応している不動産会社に相談する必要があります。
競売通知が届いた場合
裁判所から競売開始決定通知が届いたら、弁護士や司法書士、任意売却に詳しい不動産会社に相談を行い、競売の取り下げができるように対応することが必要です。
家を売ってもローンが残りそうな場合
家を売ってもローンが残ると予想される、いわゆる「オーバーローン」と呼ばれる状態であるなら、任意売却に詳しい不動産会社への相談がおすすめといえます。この場合、金融機関との間に入り、売却後に行う月々の返済を無理のない金額に抑えるなどの交渉をしてもらえます。
住み続けたい場合
返済は困難であるものの、現在の家にどうしても住み続けたいと希望するなら、リースバックの実績な豊富な不動産会社や、個人再生手続きを依頼できる弁護士などがおすすめの相談先であるといえます。
住宅ローンが返せないときのよくある質問
住宅ローンを払えない人の割合は?
フラット35などを扱っている独立行政法人住宅金融支援機構による「リスク管理債権(金融機関の貸出金のうち返済に問題が発生する可能性が高いもの)」は、令和5年度で2.8%、令和4年度は3.05%、令和3年度は3.17%となっています。単純に計算すると、100人のうち3人前後住宅ローンを払えない、または返済が厳しい状況になっていると考えられます。
参照元:独立行政法人住宅金融支援機構|住宅金融支援機構債券2024年度(https://www.jhf.go.jp/files/topics/5004_ext_99_0.pdf)
滞納からどのくらいで競売になりますか?
一般的には、住宅ローンの滞納から約6ヶ月で保証会社による代位弁済が行われ、裁判所への申し立ての後に競売開始決定通知書が届きます。通知書が届くのは、滞納から10ヶ月程度経過したタイミングとなります。
住宅ローン返済中に家を売れますか?
住宅ローンを返済している間に家の売却はできますが、売却代金や自己資金によって、ローンの残額を完済し、抵当権を抹消できることが条件となります。もし売却してもローンの完済ができないようであれば、通常の売却はできないため、金融機関の承諾を得た上で任意売却を行います。
自己破産しないといけませんか?
住宅ローンの支払いが困難になったからといって、必ず自己破産をしなければならないわけではありません。例えば任意売却を選択して無理ない範囲で返済を続ける、個人再生によって住宅ローン以外の借金を減らすなどさまざまな方法が考えられるため、できるだけ早いタイミングで専門家に相談することが大切です。
任意売却後の残債はどうなりますか?
任意売却後の残債は、引き続き返済を行っていきます。ただし、交渉により金融機関が債権者の生活状況を考慮し、生活に支障のない範囲で月々の返済を行っていけるケースが多いといえます。
家族に知られずに相談できますか?
金融機関や弁護士、司法書士などには守秘義務があるため、相談自体は家族に知られずに行うことは可能です。ただし、例えば任意売却やリースバックなどの対応を行っていく中で、最終的には配偶者や家族の協力が必要になります。
まとめ|住宅ローンが返せないときは放置せず早めに相談を
住宅ローンの返済が苦しくなった場合には、いくつかの対処方法があります。「すぐに家を出なければいけなくなるのでは」と不安に感じる人もいるかも知れませんが、競売にかけられてすぐに家を追い出されるといったことはありません。しかし、競売を避けるにはできる限り早い対応が必要になりますので、競売回避率80%の峯元さんに相談をしてみることをおすすめします。
※2026年4月1日時点
競売回避なら
NHKニュース7/クローズアップ現代/
NHK NEWS おはよう日本/
報道ステーション

住宅ローンの返済が厳しくなってきた場合、「滞納したらすぐに家を追い出されるのでは?」と不安を感じる人も多いのではないでしょうか。しかしもし住宅ローンを滞納しても、すぐに追い出されるわけではありません。ただし、滞納前であればさまざまな選択肢がありますので、不安を感じた時点でできるだけ早く専門家に相談することが大切です。