マンションの管理費滞納で競売になる?
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この記事でわかること
- 滞納するとすぐに競売にかけられるわけではなく、段階を踏んで手続きが進められます。
- 管理費の滞納により、マンションを競売にかけられる可能性があります。
- 早い段階で対策を行うほど、任意売却などの方法を選択することができます。
- 解決を先延ばしにすることにより、滞納した管理費だけではなく遅延損や裁判費用などが上乗せされる可能性が考えられます。
- 問題を解決するには、早めに専門家に相談することが大切です。
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「住宅ローンはもう完済しているのに、なぜ裁判所から競売の通知が届くのか分からない」と、あまりのショックにパニックになってしまう方は少なくありません。実は分譲マンションの場合、ローンとは別に毎月支払うべき「管理費」や「修繕積立金」の滞納が原因で、大切なマイホームを強制的に差し押さえられてしまうトラブルが多発しています。
「たかが数万円の未払いだから、大ごとにはならないだろう」という油断は禁物です。滞納期間が長くなると、管理組合は法的な手段を使って部屋の回収へと動き出します。ここでは、管理費・積立金の滞納が競売へと繋がっていく恐怖の流れと、今すぐ実践すべき正しい対処法を詳しく整理していきましょう。
NHKニュース7/クローズアップ現代(NHK)/報道ステーション(テレビ朝日系)
「住宅ローンや生活費を工面するのに精一杯で、マンションの管理費や修繕積立金を滞納してしまった」「手元に届いた督促状や遅延損害金の額を目にして、このまま競売で追い出されるのではないか」など、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
確かに、管理費を滞納することによってマンションが競売にかけられてしまうリスクはありますが、競売の手続きが進み切る前であれば、「任意売却」という手段があります。
マンションの管理費を滞納し続けると競売にかけられる?
マンションの管理費・修繕積立金は、建物を維持するために重要な資金となります。そのため、管理費や修繕積立金を長期間滞納した場合には法的措置の対象となります。そのため、滞納を続けると最終的には部屋が差し押さえられ、競売にかけられることになります。
管理費滞納から競売・強制執行までのスケジュール
マンションの管理費を滞納した場合、競売や強制執行が行われる可能性があります。その場合には、下記のような流れになります。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 滞納1〜3ヶ月 | 電話や書面での督促が行われる |
| 滞納3〜6ヶ月 | 内容証明郵便での督促が届く |
| 滞納6ヶ月以降 | 法的措置(支払督促・訴訟)へ進展する可能性 |
| 裁判後 | 差し押さえ(強制執行)、支払いがなされない場合競売の可能性 |
※参照元:一般社団法人全国任意売却会(https://www.963281.or.jp/keibai/schedule/)
マンションの管理費を滞納した場合にはすぐに競売にかけられるわけではなく、段階を踏んで措置が取られていきます。
1〜2ヶ月滞納した場合にはまず電話や書面による督促が行われ、数ヶ月にわたり支払いが滞った場合には、管理組合側も本格的に対応を開始し、内容証明郵便による通知などが行われます。半年以上にわたって支払いが滞った場合には、法的な手段に移行する可能性が高くなります。
訴訟で管理組合が勝訴しても支払いに応じない場合、預貯金などの財産差し押さえや、最終手段である所有物件の競売へと進むリスクが生じます。
なぜ管理組合は強制的に競売を申し立てられるのか?
建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)は、マンションや団地といったように、1つの建物に複数の人・世帯が暮らす集合住宅における基本的なルールを定めた法律です。その中では、管理組合には以下の強力な権限が認められています。
- 第七条(先取特権)
管理組合は裁判を起こさなくても、先取特権を行使することによって対象のマンション部屋を競売にかけ、売却した代金から滞納された管理費を優先的に回収できる - 第五十九条(区分所有権の競売の請求)
滞納金の回収のみではなく、著しい義務違反者についてマンションから強制的に排除・退去させるための極めて強力な法的措置(競売命令請求)
※参照元:建物の区分所有等に関する法律(https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069)
住宅ローンと管理費をダブル滞納した場合どうなる?
管理費を滞納しているということは、金融機関から借り入れをしている住宅ローンも滞納していることがあります。
住宅ローンと管理費の双方を滞納している場合には、金融機関と管理組合の双方が並行して差し押さえや競売手続きを進めるため、事態の悪化が一気に加速します。こうなると、解決策を講じる猶予が一気に失われ、手遅れになるリスクが高まります。
管理費を滞納するとどのようなペナルティや費用が発生する?
管理費を滞納した場合には、滞納分の元金に遅延損害金が加算されます。さらに、訴訟に発展すれば弁護士費用の負担が生じるだけでなく、強制執行や競売へ進むと物件情報が公開され、周囲に事実が知れ渡るなど、不利益を被るリスクを伴います。
以下では、それぞれの費用やペナルティについて詳しく見ていきます。
遅延損害金と弁護士費用の負担義務
管理費を滞納した場合には、遅延損害金が発生するケースがほとんどです。利率は基本的にマンションの管理規約にて定められていますが、一般的には年10〜15%の遅延損害金が加算されます。
さらに、裁判に発展して管理組合側が弁護士を立てた場合、その弁護士費用も請求される可能性があります。
※参照元:民法(第四百十九条:金銭債務の特則)(https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)
氏名公表や信用情報(ブラックリスト)への影響
電話や書面での督促段階では、管理費を滞納していることをまわりに知られることはほとんどありません。しかし、管理組合が訴訟を起こした場合や、強制執行や競売に進んだ場合には、情報が公に出る可能性があります。また、滞納を放置することは、信用情報に傷がついてしまうというリスクもあります。
管理費滞納の時効
管理費の時効は5年となっていますが、催告や裁判によって時効は中断(更新)されることから、時効の成立は極めて困難です。 また、管理費を支払わない理由として「共用部を使用していないから」「管理内容に不満があるから」といったものは法律上認められないため、支払いを拒否する理由にはなりません。これは、建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)第十九条により、共用部の管理に関する費用は、区分所有者がその持分に応じて負担すると定められているためです。
※参照元:民法第百六十六条・第百四十七条・第百五十条(https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)
※参照元:建物の区分所有等に関する法律 第十九条(https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069)
管理費の滞納による競売を回避するには?
競売を回避するための方法として、「任意売却」があります。これは、債権者や管理組合から合意を得て、競売の開札が行われる前に一般の不動産市場で物件を売却する方法です。
競売と任意売却の違い
競売は、市場価格よりも大幅に安い価格で落札されるケースが多い点に加えて、情報が公開され、まわりに知られる可能性があります。また、最終的には本人の意思とは関係なく強制退去することになります。
対して任意売却は、一般の不動産売買に近い価格にて売却が可能です。さらに周囲には通常の引越しのように見えますし、物件の引き渡しを行う時期についても交渉できる余地があります。
滞納した管理費はどこから支払う?
任意売却が成立した場合には、物件の買主から支払われる不動産の売却代金の中から、滞納している管理費や遅延損害金を優先的に支払います。
売却代金から滞納管理費を優先精算できる理由
不動産の売却額よりも住宅ローンの残債が多い「オーバーローン」と呼ばれる状態でも、任意売却を専門とする会社が銀行(債権者)と管理組合の間に入って交渉を行ってくれます。任意売却のノウハウを持つ専門業者を介せば、売却代金から滞納管理費を優先して清算できるよう金融機関と交渉してもらうことができます。手元にまとまった資金がなくても滞納問題を解消し、売却手続きをスムーズに行うことが可能です。
住み続けたい場合の選択肢
今住んでいる物件にそのまま住み続けたいと考えている場合には、「リースバック」や「親族間売買」といった選択肢があります。
リースバックは、専門企業などに物件を買い取ってもらうと同時に賃貸借契約を結び、家賃を支払いながらその家に住み続ける方法です。また、支払い能力のある親族に物件を適正な価格で売却する、親族間売買もあります。この場合、その親族に対して家賃を支払いつつ住み続けることになります。
競売を回避して再スタートを切るには?
競売取り下げのタイミング
手元に「競売開始決定通知」が届いた時点で、もう家を手放すしかないと思い詰めてしまうかもしれません。しかし、まだ取り下げを行える可能性はあります。
そこで重要なのが、期間入札が始まる前までに不動産の買い手を見つけて任意売却を成立させることです。
ただし、任意売却の成立には一定の準備期間を要します。進行中の競売を取り下げるためには、事態が深刻化する前に迅速な相談と着手が不可欠です。
※2026年4月1日時点
競売回避なら
NHKニュース7/クローズアップ現代/
NHK NEWS おはよう日本/
報道ステーション
管理費の滞納は、「周囲に相談しづらい」という心理的障壁から孤立化しやすく、対応が後手に回りやすい問題です。しかし、一人で抱え込むのは非常に辛いものです。
早い段階で専門家へ相談することが、精神的な負担の解消と、現実的な再建プランにつながります。
仮に競売開始決定通知が届いた段階であっても、任意売却やリースバック、親族間売買などの手法を適切に選択・交渉することで、競売を取り下げられる可能性は残されています。
今後の生活立て直しのための道筋が見えてきますので、どうかひとりで抱え込まず、一歩を踏み出してみてください。